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電気工事士の日当相場はいくら?経験・資格別の目安と適正な設定方法を解説

電気工事士の日当相場は、一人親方で平均21,728円、1人工単価では全国平均約26,300円です。

電気工事士を採用する際、「日当をいくらに設定すればよいのか」は多くの経営者・採用担当者が悩むポイントです。相場より低い日当で募集をかけても応募が集まらず、逆に相場を大きく超える設定は経営を圧迫します。

だからこそ、まずは相場を正しく把握することが欠かせません
もっとも、日当は資格・雇用形態・地域によって大きく変動するため、自社の求人条件を検討する際は、自社がどこに当てはまるのかを踏まえて判断する必要があります。

本記事では、電気工事士の日当相場を資格・雇用形態・地域別のデータで詳しく解説するとともに、相場を把握していないことが採用にどう影響するか、そして日当以外の視点で採用力を高める方法まで紹介します。

この記事でわかること
  • 電気工事士の日当相場データ
  • 電気工事士の日当相場を把握せずに採用活動をするリスク
  • 日当以外で電気工事士の採用力を強化する方法

自社の求人条件を見直すための判断材料として、ぜひ参考にしてください。

目次

電気工事士の日当相場はいくら?

電気工事士の日当は、保有資格・雇用形態・地域という3つの軸によって大きく変動します。まずは、それぞれの軸別にどの程度の差があるのか、具体的なデータで見ていきましょう。

電気工事士の日当相場はいくら?
  • 資格別の日当相場
  • 雇用形態別の日当相場(一人親方/常用/正社員)
  • 「1人工」単価から見る相場

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なお、電気工事業界の日当上昇の背景にある人手不足の実態については、下記記事で詳しくまとめています。あわせてご確認ください。

資格別の日当相場

電気工事士の日当は、保有資格によって差が出ます。第一種電気工事士と第二種電気工事士の一派的な日当相場は下記のとおりです。

■ 電気工事士 資格別の日当相場

保有資格日当相場
第一種電気工事士16,000円~20,000円程度
第二種電気工事士14,000円〜16,000円程度

第一種電気工事士は高圧設備や大規模施設の工事にも対応できるため、日当の目安は一般的に16,000円~20,000円程度と言われています。

一方、第二種電気工事士は住宅や小規模施設の工事が中心となるため、日当は第一種よりやや低めの14,000円〜16,000円程度の水準になる傾向があります。

雇用形態別の日当相場(一人親方/常用/正社員)

電気工事士の日当は、雇用形態によっても異なります。

電気工事士の給与形態は月給制と日当制に分かれますが、ここでは日当が発生する代表的な2つの働き方「一人親方」と「常用」に加え、比較の軸として「正社員」の年収を日当換算した目安も紹介します。

■ 電気工事士 雇用形態別の日当相場

雇用形態日当相場
一人親方平均21,728円
常用18,000円〜20,000円程度
正社員約23,264円

一人親方は、個人事業主として案件ごとに契約・受注する働き方です。全建総連東京都連合会の2023年データによると、一人親方として働く場合の日当は平均21,728円です。月20日稼働した場合の月収は約43.5万円、年収換算で約521万円になりますが、この金額から車両維持費や工具代、保険料などの経費が引かれる点は注意が必要です。

常用は、元請け業者などに継続的に雇われる働き方で、一般的に日当の目安は18,000円〜20,000円程度が多いとされています。一人親方と比べると日当水準はやや低いものの、案件を自分で確保する必要がなく、収入の安定性を重視する人に向いた働き方です。

また、正社員の場合は多くが月給制ですが、日当ベースの働き方と比較するために時給から換算してみます。厚生労働省「職業情報提供サイト job tag」によると、電気工事士(一般労働者)の1時間当たり賃金は2,908円(残業代・賞与を含む)です。1日8時間換算すると、日当目安は約23,264円になります

「1人工」単価から見る相場

電気工事業界では、作業員1人が1日働く労務量の単位として「1人工」が使われます。国土交通省が発表した公共工事設計労務単価によると、令和7年3月時点の1人工単価は、東京で32,600円、全国の単純平均で約26,300円です。この単価は人手不足や2024年問題の影響を受けて、13年連続で上昇傾向にあります。

このように、日当相場は「資格」「雇用形態」「地域」という3つの軸で大きく変動します。自社が提示している日当・給与は、このデータと比べて高いのか低いのか、一度確認してみてください。

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電気工事士の1人工単価については、下記記事で詳しく解説しています。

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電気工事士の日当相場を把握せずに採用活動をするリスク

自社の日当・給与が相場より低ければ、応募者に選ばれにくくなります。逆に相場と同水準にしても、それだけで応募が集まるとは限りません。ここでは、相場を把握しないまま採用活動を行うことが、なぜ「応募が来ない」という結果に直結するのかを解説します。

電気工事士の日当相場を把握せずに採用活動をするリスク
  • 電気工事士は「相場に敏感な人材」である
  • 「相場を知らない」ことが応募減少につながる構造
  • 応援(外部人材)の手配コストにも影響する

電気工事士は「相場に敏感な人材」である

電気工事士は同業界内での転職や、応援先の乗り換えが比較的多い職種です。求人サイトや職人同士のネットワークを通じて他社の日当・給与情報に触れる機会も多く、相場に対する感度が高い傾向にあります。

そのため、自社の求人条件が相場より低いことに気づかれた場合、応募検討の段階で早々に他社と比較され、離脱されてしまうケースが少なくありません。

「相場を知らない」ことが応募減少につながる構造

採用担当者が相場を把握していないまま求人票を作成すると、以下のような事態が起こりやすくなります。

■ 日当の相場を知らないで求人票を作成すると起こりうる事態

  • 求人票の日当・給与が相場より低く、応募者の目に留まらない
  • 逆に相場を意識しすぎて他社と同水準の条件を提示するだけになり、差別化ができない
  • 「日当○○円」という表記だけで根拠が示されず、応募者が不安を感じて離脱する

例えば、常用として日当15,000円を提示している場合、相場(18,000円〜20,000円程度)と比べて約3,000円の差があり、これだけで応募検討の対象から外れてしまう可能性があります。つまり、相場を把握していないことは、単に「損をする」だけでなく、採用活動そのものの入り口で候補者を逃す原因になっていると言えます。

応援(外部人材)の手配コストにも影響する

自社で採用が進まない場合、応援(外部の職人)に頼るケースも増えますが、この場合も相場観がないと適正価格での手配が難しくなり、コストが膨らむ要因になります。採用と外部応援手配は表裏一体の課題であり、いずれも相場感覚の有無が経営判断の精度を左右します。

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電気工事士の「応援」については、下記記事で詳しく解説しています。

以上のように、相場を正しく把握することは、応募者に選ばれる条件を整える第一歩です。しかし、日当を相場に合わせるだけでは、他社との価格競争に巻き込まれるリスクもあります。そこで、次の章では日当以外の視点で採用力を高める方法を紹介します。

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採用成功のための適正な日当設定方法

電気工事士の採用競争が激化する昨今においては、日当設定の妥当性が応募数と定着率を左右すると言っても過言ではありません。ここでは、経営者向けの採用成功のための適正な日当設定方法について解説します。

採用成功のための適正な日当設定方法
  • 経験年数・スキルレベル別の日当設定基準
  • 競合他社に負けない日当提示のポイント

経験年数・スキルレベル別の日当設定基準

日当設定の目安として、厚生労働省「職業情報提供サイト job tag」の経験年数別データも参考になります。以下は所定内給与額(基本給ベース、賞与・残業代を含まない)を22日勤務で日当換算した目安です。

■ 電気工事士の経験年数ごとの日当目安

経験年数所定内給与額(月額)日当換算目安
0年25.12万円約11,418円
1〜4年29.65万円約13,477円
5〜9年32.03万円約14,559円
10〜14年36.04万円約16,382円
15年以上41.69万円約18,950円

※参考:職業情報提供サイト job tag(厚生労働省)

※日当換算目安は、所定内給与額に対して22日勤務で換算した金額です。

※上記金額はあくまで所定内給与ベースの目安であり、実際の総支給額は賞与や残業代を含めるとこれより高くなります。

経験年数が上がるにつれて、日当換算額も着実に上昇していく傾向が見て取れます。特に10年を境に伸び幅が大きくなっており、これは第一種電気工事士の取得や現場責任者としての役割が加わる時期と重なります。自社の給与テーブルが、この経験年数別の傾向と大きく乖離していないか、確認の材料にしてみてください。

競合他社に負けない日当提示のポイント

日当の「金額」だけでなく、「提示の仕方」で競合と差がつくことがあります。

■ 競合他社に負けない日当提示のポイント

  • 求人票に日当の幅と根拠を明記する(「経験・資格により14,000円〜20,000円」など)
  • 昇給のタイミングと条件を明示する(「第一種取得後、日当2,000円アップ」など)
  • 同業他社の求人と比較されることを前提に、自社の強み(手当・研修制度など)もあわせて記載する

競合との比較で応募者が離脱しないよう、金額の透明性を意識した提示方法が重要です。

なお、適正な日当を設定できたとしても、それだけで他社との差別化が難しいのも事実です。次の章では、日当という数字以外の視点で、採用力をさらに強化する方法を紹介します。

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採用力を高めるために日当以外に見直すべきポイント

日当は採用条件の重要な要素ですが、相場に合わせるだけでは他社との価格競争に巻き込まれ、長期的な採用力にはつながりません。まずは自社の日当を相場水準(一人親方で21,000円台、常用で18,000円台、会社員換算で23,000円台)に近づけることが前提になりますが、それだけでは他社との差別化が難しいのも事実です。

ここでは、日当という数字以外に、応募者から選ばれるために見直すべきポイントを紹介します。

採用力を高めるために日当以外に見直すべきポイント
  • 日当だけに頼らない採用戦略の必要性
  • 差別化につながる3つの訴求軸
  • 求人票の見せ方の工夫

日当だけに頼らない採用戦略の必要性

日当を相場より高く設定すれば、短期的には応募が増えやすくなります。しかし、これは資金力のある大手企業や好調な現場を多く抱える企業と同じ土俵で価格競争をすることを意味し、特に中小の電気工事会社にとっては持続的な戦略とは言えません。日当を上げ続けた先には、利益率の圧迫という別の課題が待っています。

また、日当だけで比較検討する応募者は、より高い日当を提示する会社が現れれば、そちらへ流れてしまう可能性も高くなります。つまり、日当だけを訴求軸にした採用は、定着率の面でも不安定になりやすいという側面があります。

日当はあくまで採用条件の「土台」であり、応募者に選ばれ続けるためには、その上でどう差別化するかが採用力の分かれ目になります。

差別化につながる3つの訴求軸

日当以外で応募者の意思決定に影響を与える要素は複数あります。ここでは、特に電気工事士の採用において訴求力が高いと考えられる3つの軸を紹介します。

資格取得支援

第一種電気工事士など上位資格の取得支援制度は、応募者にとって「入社後の収入アップの見通し」として強い訴求材料になります。資格取得により収入増加が見込めることは、求職者にとって将来性を判断する材料の1つです。

独立支援・キャリアパスの明示

一人親方として独立したい層も一定数存在するため、独立支援制度や、社内でのキャリアパス(現場監督・施工管理へのステップアップなど)を明示することは、日当の金額以上に響く場合があります。

働き方の柔軟性

人手不足や2024年問題(時間外労働の上限規制)の影響で、電気工事業界全体の労働環境改善が進んでいます。休日確保や残業の少なさなど、働き方の柔軟性を打ち出すことも有効な差別化軸になります。

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「2024年問題」と言われる「働き方改革」の概要や現状・課題については、下記記事で詳しく解説しています。

求人票の見せ方の工夫

相場データを把握できても、それを求人票にうまく反映できていなければ、応募者には伝わりません。

よくあるのが、「日当15,000円〜25,000円」のように幅だけを記載し、根拠を示さない求人票です。応募者からすると、自分がどの水準に当てはまるのか分からず、不安を感じて応募を見送ってしまうことがあります。

これを防ぐには、日当・給与の幅がなぜ生まれるのかを明記することが有効です。たとえば「未経験者は15,000円からスタートし、第一種電気工事士取得後は20,000円以上」のように、経験年数や資格による変動要因を具体的に示すことで、応募者は自分の将来的な収入イメージを持ちやすくなります。

また、相場データを踏まえた「自社の日当は業界平均と比べてこの水準にある」という一言を添えるだけでも、応募者に安心感を与えることができます。数字を提示するだけでなく、「なぜその金額なのか」を丁寧に伝える工夫が、応募数の差につながります

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給与面をはじめ、電気工事士が応募したくなる魅力的な求人原稿の書き方については、下記記事で詳しく解説しています。

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ここまで、電気工事士の日当相場データの把握、適正な日当設定、そして日当以外の差別化ポイントについて解説してきました。しかし、これらを求人票に反映できたとしても、「そもそも電気工事士に届く場所に求人を出せているか」という点も、応募数を左右する重要な要素です。一般的な総合求人媒体では、電気・設備業界の求人は他業種の求人に埋もれてしまい、狙ったターゲット層に届きにくいケースも少なくありません。

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まとめ

本記事では、電気工事士の日当相場について、資格・雇用形態・地域別のデータから、相場を知らずに採用活動を行うリスク、適正な日当の設定方法、そして日当以外で採用力を高める方法までを解説しました。

この記事のまとめ
  • 電気工事士の日当相場は、一人親方で平均21,728円、常用で18,000円〜20,000円程度、正社員は時給換算で約23,264円が目安
  • 経験年数が上がるにつれて日当水準も上昇し、特に10年を境に伸び幅が大きくなる傾向がある
  • 相場より低い条件では応募検討の段階で離脱されやすく、相場を把握していないこと自体が「応募が来ない」原因になり得る
  • 日当だけを訴求軸にした採用は価格競争になりやすく、資格取得支援やキャリアパス、働き方の柔軟性といった複数の軸を組み合わせることが差別化につながる
  • 適正な日当設定と業界特化型求人サイトの活用を組み合わせることで、応募の「量」と「質」の両方を改善できる

自社の求人条件を見直す際は、まず本記事のデータをもとに自社の日当が相場に対してどの位置にあるかを確認し、そのうえで求人票の見せ方や訴求軸を調整してみてください。日当という数字だけでなく、「なぜその条件なのか」を伝える工夫が、応募数と定着率の両方を改善する第一歩になります。

電気工事士の採用は、日当の相場観と、それを正しく届ける手段の両方が揃って初めて成果につながります。本記事の内容を、自社の採用活動の見直しにぜひ役立ててください。

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