建設業の若者離れが当たり前と言われる理由は?現状から対策8選まで詳しく解説!

建設業が「若者離れは当たり前だ」と言われる背景には、「3K(きつい・汚い・危険)のイメージが根強い」「長時間労働と休日の少なさ」「給与面での不満と他業種との格差」といった原因があります。
このような「若者離れ」を解決するには、若者の価値観に合わせた対策を打つことが重要です。
建設業界では、29歳以下の若手就業者が全体の約12%と深刻な人手不足にあり、従来の採用手法だけでは人材確保が難しくなっています。
したがって、若者が「この会社で働きたい」と感じられる魅力的な職場作りと、情報の伝え方を工夫する必要があるでしょう。
本記事では、建設業界の若者離れが当たり前となっている現状や対策、採用を成功させている企業の事例などについてご紹介します。
- 「建設業の若者離れ」の現状
- 「建設業の若者離れは当たり前」と言われる5つの理由
- 建設業の現状をさらに悪化させている2024年問題について
- 建設業の若者離れを放置すると企業はどうなるのか
- 若者を建設業へ惹きつけるための8つの対策
- 小規模企業でもできる「今すぐ始められる建設業の若者離れ解決策」
- 実際に若者採用に成功している企業の事例
「若手の応募が全く来ない」「採用してもすぐに辞めてしまう」などの悩みを抱える採用担当者の方は、ぜひ本記事を参考にしてください。


「建設業の若者離れ」の現状
建設業における若者離れは、個別の企業の問題ではなく、業界全体が抱えている現実です。
人手不足が深刻化している中で、まずは建設業の若者離れの現状を把握することが重要です。
- 就業者数は27年で約208万人減少
- 29歳以下はわずか12%、55歳以上が37%
- 全産業と比較しても若者離れが顕著
客観的なデータを把握することで、いかに建設業の若者離れが深刻かを確認しましょう。
なお、建設業全体の若者離れは、電気工事業界でも同じ傾向にあります。電気工事士の有効求人倍率については下記記事で詳しく解説しています。
≫電気工事士の有効求人倍率は?平均よりも高い原因や採用を成功させる戦略を紹介!

就業者数は27年で約208万人減少
建設業の就業者数は、ピークだった1997年の約685万人から減少し続けており、2024年には約477万人にまで落ち込みました。
27年間で約208万人(約30%減)もの働き手が建設業界からいなくなった計算になり、若者離れや人手不足がいかに深刻であるかが分かります。
■ 建設業就業者数の推移

※出典:建設業デジタルハンドブック(一般社団法人 日本建設業連合会)
近年は下げ止まりの傾向も見られましたが、2024年には再び減少に転じています。企業の採用活動が難航する背景には、業界全体の働き手が減っている現状があります。
≫建設業界の人手不足の実態と原因は?解決策のポイントは採用力強化!

29歳以下はわずか12%、55歳以上が37%
建設業は、年齢構成のいびつさも大きな課題です。
就業者のうち、29歳以下はわずか12%、一方で55歳以上は37%を占めています。つまり、全就業者のうち若手と呼べる層は1割程度しかおらず、3人に1人が55歳以上になります。
■ 年齢階層別建設業就業者数の推移

※出典:建設業デジタルハンドブック(一般社団法人 日本建設業連合会)
10年後、20年後には現在のベテラン層の多くが退職すると予測され、このままでは技術やノウハウの継承が途絶えてしまう可能性があります。将来の現場を担う中核人材が育っていない現実は、事業継続におけるリスクと言えるでしょう。
全産業と比較しても若者離れが顕著
建設業の若者離れは、全産業と比較しても顕著です。
2024年のデータで比べると、全産業における29歳以下の割合が16.9%であるのに対し、建設業は11.7%と4ポイント以上も開いています。 結果だけを見ると、他の産業には若者が集まっているにも関わらず、建設業は若者から選ばれていない現実が見えてきます。
建設業が若者から選ばれない理由には、3K(きつい・汚い・危険)のイメージや長期間労働など、他の産業と比較した場合のマイナス面が影響していると考えられています。
次で詳しく解説していきます。
≫担い手3法とは?第三次の改正内容をわかりやすく解説!建設業の各企業の対応策も紹介

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「建設業の若者離れは当たり前」と言われる5つの理由
「建設業の若者離れは当たり前」と言われる背景には、業界に対するイメージだけではなく、構造的な課題が影響しています。
若者が建設業を敬遠する理由を無視してしまうと、採用活動は一向に進まないでしょう。
ここでは、「建設業の若者離れは当たり前」と言われる5つの理由について解説します。
- 3K(きつい・汚い・危険)のイメージが根強い
- 長時間労働と休日の少なさ
- 給与面での不満と他業種との格差
- キャリアパスが見えにくい不安
- 業界全体のネガティブなイメージ
若者から選ばれる企業になるためにも、それぞれの理由について見ていきましょう。
求人に応募が来ない原因と改善方法については、下記記事で詳しく解説しています。
≫建設業の求人に応募が来ない原因は3つ!すぐできる改善方法や求人サイトの選び方解説

3K(きつい・汚い・危険)のイメージが根強い
若者が建設業を避ける理由としては、昔から言われている「3K」のイメージが根強く残っている点が挙げられます。
デスクワークやリモートワークなどの働き方を望む若者が増える中で、建設業の現場に対する昔ながらの先入観が、若者離れを加速させています。
■ 「3K」に根付いている主なイメージ
- きつい:夏の炎天下や冬の厳しい寒さの中での肉体労働
- 汚い:粉塵や泥などで作業着や体が汚れる作業環境
- 危険:高所作業や重機操作など、事故のリスクが伴う作業
インターネットで建設業について検索すると、いまだに「建設業 やめとけ」「辞めてよかった」など、ネガティブなワードがヒットしてしまいます。
しかし、技術の進歩によって現場の環境は変わりつつあります。例えば、空調服の普及で夏の暑さを和らげたり、ICT建機で危険な作業が減ったりと、安全対策は日々強化されています。
それでも、一度定着したイメージを変えるのは難しく、建設業は先入観から敬遠されがちです。
そのため、若者の固定観念をいかに払拭していくかが、今後の採用活動のポイントになってくるでしょう。
長時間労働と休日の少なさ
長時間労働と休日の少なさは、ワークライフバランスを重視する現代の若者にとって、建設業を敬遠する理由です。
実際に、建設業は他の産業と比較して労働時間が長く、休日が少ないことはデータにも現れています。
■ 建設業の労働時間と賃金の実態
| 項目 | 建設業 | 全産業平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 年間の総実労働時間 | 1,978時間 | 1,632時間 | +346時間 |
| 年間出勤日数 | 242日 | 212日 | +30日 |
建設業は平均的な産業よりも年間で約230時間も労働時間が長く、出勤日数も26日多くなっています。また、週休2日制の導入も他産業に比べて進んでおらず、プライベートな時間を確保しにくいのが現状です。
2024年4月から働き方改革関連法が適用され、時間外労働の上限規制が始まりましたが、現場レベルでの対応はまだ追いついていません。法律が変わっても、現場の工期や慣習が変わらなければ、若者は魅力を感じにくいでしょう。
給与面での不満と他業種との格差
給与面での不満と他業種との格差も、若者離れにつながっている理由です。
国税庁の令和5年民間実態統計調査によると、建設業の平均給与(548万円)は全産業の平均給与(460万円)を上回っているものの、労働時間と年間休日は他の産業と比較して、大きな開きがあります。
■業種別の平均給与(令和5年)
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※出典:民間給与実態統計調査(国税庁)
■労働時間の比較

※出典:建設業デジタルハンドブック(一般社団法人 日本建設業連合会)
■年間休日の比較

※出典:建設業デジタルハンドブック(一般社団法人 日本建設業連合会)
この労働環境の差が、「労働の対価として給与が見合っていない」と感じさせる要因になっています。平均年収が他の産業より高かったとしても、プライベートの時間を重視する若者にとっては、必ずしも魅力的な就職先にはなりません。
むしろ、長い労働時間や少ない休日によってプライベートな時間が削られることは、大きなマイナスポイントと捉えられる可能性も高いです。
≫【関連記事】【令和6年度最新版】電気工事士の年収相場と魅力的な求人の見せ方

キャリアパスが見えにくい不安
キャリアパスが見えにくい不安も、若者離れの理由とされています。
入社後にどのようなスキルを習得し、将来的にどのような役割を担当するのかが分からなければ、モチベーションを維持して働き続けるのは難しいです。
特に、若者は以下のような点を不安に思っています。
■ 若者によくあるキャリアの不安事項
- どのようなスキルを身につければ評価されるのかが分からない
- 資格取得を支援する制度が十分に整っていない
- 現場作業員から先のキャリア(例:施工管理、マネジメント職)が想像できない
- 将来、体力が落ちた後の働き方がわからず不安を感じる
また、「仕事は見て覚えろ」などの昔ながらの現場では、若手は放置されていると感じてしまいます。そのため、企業側がスキルアップのための研修制度や資格取得支援、明確な評価基準などを整備することが将来への安心感に繋がるでしょう。
業界全体のネガティブなイメージ
建設業界全体のネガティブなイメージも、若者を遠ざけています。
特に若者に対しては、テレビやインターネットから伝わる情報が、業界に対する固定観念を強くしています。
若者が抱く建設業界のネガティブなイメージは、以下のとおりです。
■ 若者が建設業に抱きやすいネガティブなイメージ
- 人手不足や倒産のニュースを見ると、安定して長く働けるのか不安に思う
- 「きつい仕事」「将来性がない」という先入観から、親に就職を反対される
- いまだに体育会系の古い体質という印象が広まっている
SNSで個人の体験談が簡単に広まる現代において、ネガティブな情報はすぐに拡散されてしまいます。そのため、業界全体が時代に合わせて変化することが、若手を採用する上で重要です。
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建設業の2024年問題がさらに状況を悪化させている
2024年4月から始まった法改正が、建設業界の経営環境をさらに厳しくしています。
いわゆる「2024年問題」は労働環境の改善を目指すものですが、対応が遅れている企業にとっては死活問題です。
ここでは、企業経営にどのような影響があるのか、以下の3つのポイントから見ていきます。
- 働き方改革関連法の建設業への適用
- 時間外労働の上限規制で人手不足が加速
- 対応できていない企業のリスク
法改正によって、建設業界の長年の慣習であった働き方を、根本から見直すことが求められています。

働き方改革関連法の建設業への適用
働き方改革関連法の建設業への適用は、2024年4月から本格的に始まりました。建設業ではこれまで、業務の特殊性から5年間の猶予期間が設けられていました。しかし、今回の法改正で、他の産業と同じく法的な規制の対象となっています。
今回の働き方改革関連法の適用では、時間外労働の上限が罰則付きで定められています。
■ 働き方改革関連法における時間外労働の上限
- 時間外労働の上限:月45時間、年360時間(原則)
- 特別条項:年720時間、複数月平均80時間、月100時間未満
時間外労働の上限は、建設業界の長年の課題であった長時間労働の是正を目的としています。しかし、法律を遵守するには、業務の進め方や人員体制を根本から見直さなければなりません。
≫建設業界の働き方改革とは?時間外労働上限規制の解説や今すぐ実践すべきことをご紹介

時間外労働の上限規制で人手不足が加速
時間外労働の上限規制は、皮肉にも人手不足をさらに加速させる要因となっています。
これまで多くの建設現場では、工期を守るために従業員の長時間労働に頼らざるを得ない状況がありましたが、法律で残業時間に上限が設けられたことで、従来と同じ人数では工期を守ることが難しくなっています。
時間外労働の上限規制が設けられたことで、企業には以下のような対応が求められています。
■ 時間外労働の上限規則への対応策
- 新たな人員を増やす
- ICTツールなどを活用して業務を効率化する
- 発注者と交渉し、適正な工期を確保する
しかし、建設業の若者離れが進む中で、人員を増やすことは難しいのが実情です。結果として、現場への負担が増え、さらなる離職に繋がってしまう悪循環に陥っています。
対応できていない企業のリスク
2024年問題に対応できていない企業は、罰則だけでなく、事業の継続自体が難しくなる可能性があります。
「法律を守れない企業」というイメージは、若者の採用活動において致命的と言えるでしょう。
2024年問題に対応できない場合、以下のようなリスクが考えられます。
■ 2024年問題に対応できない建設業の企業リスク
- 罰則の適用:上限規制に違反した場合、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
- 工期の遅延:残業ができないことで工期が遅れ、発注者からの信頼を失う原因になる
- 採用難の悪化:労働環境が改善されない企業として、若者からさらに敬遠される
- 倒産リスクの上昇:人手不足による受注機会の損失や人件費の高騰が経営を圧迫する
実際に、人手不足や人権費の上昇を原因とする建設業の倒産件数は、過去10年で最多を記録する水準で推移しています。2024年問題への対応は、法令遵守だけの問題ではなく、企業の存続をかけた経営課題でもあります。
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建設業の若者離れを放置すると企業はどうなるのか?
建設業の若者離れを放置すると、企業の活力は失われ、最終的には事業の存続自体が難しくなります。
ここからは、若者離れが引き起こす3つの経営リスクについて解説します。
- 技能継承ができず、事業継続が困難に
- 高齢化による労働災害のリスク増大
- 倒産リスクの上昇
若者離れが与える影響について知ることで、経営リスクを軽減しましょう。
建設業における若者の離職率の現状や、人手不足が倒産に与える影響については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
技能継承ができず、事業継続が困難に
技能継承ができず、事業継続が困難になることは、若者離れがもたらす深刻なリスクです。
建設業の施工品質は、長年の経験を持つベテラン職人の技術やノウハウに支えられています。
若手離れが引き起こすリスクには、以下のようなものがあります。
■ 若手離れによる継承の困難が引き起こすリスク
- 高齢者が引退すると技術が失われる
- 若手がいないと技術を教える相手がいない
- 数年後には事業を畳まざるを得ない企業も出てくる
技能が失われれば、会社の施工品質は低下し、請け負える工事の種類も限られてきます。結果として、企業の競争力は弱まり、受注の減少や事業の縮小、最悪の場合は廃業へと追い込まれてしまう可能性もあるしょう。
高齢化による労働災害のリスク増大
従業員の高齢化による労働災害のリスク増大も、見過ごせない問題です。建設現場は常に危険と隣り合わせで、一瞬の判断ミスが重大な事故につながります。
従業員の年齢が上がると、どうしても体力や集中力、反射神経が低下するため、事故の発生確率が高くなります。
高齢化によるリスクは、以下のとおりです。
■ 建設業界の高齢化が引き起こすリスク
| 変化 | 現場でのリスク |
|---|---|
| 体力・持久力の低下 | 夏場の熱中症や長時間の作業による疲労蓄積 |
| 視力・聴力の衰え | 重機の警告音や周囲の状況変化の見落とし |
| 瞬発力・バランス能力の低下 | 高所からの転落や転倒 |
重大な労働災害が発生すれば、被災した従業員やその家族はもちろん、会社が受けるダメージは大きいです。また、公共工事の指名停止処分や損害賠償、社会的な信用の失墜は企業の存続を揺るがす事態に発展しかねません。
そのため、安全な現場を維持するためにも、若手の人材確保は重要です。
倒産リスクの上昇
若者離れによる人手不足を放置することは、倒産リスクの上昇につながります。
実際に、人手不足を原因とする建設業の倒産は急増しており、2024年の倒産件数は過去5年で最多を記録しました。
■ 建設業の人手不足による倒産件数推移

※出典:「建設業」倒産動向調査(2024年)(帝国データバンク)
人手不足が続けば、以下のような悪循環に陥る可能性があります。
■ 建設業の人手不足がもたらすリスク
- 受注機会の損失:人手が足りず、新たな工事案件を断らざるを得ない
- 売上の減少:受注が減ることで、直接的に売上が低下する
- 人件費の高騰:限られた人材を確保するため、人件費が上昇し利益を圧迫する
- 外注費の増加:自社で対応できない工事を外注することで、さらに利益が減少する
悪循環によって、企業の資金繰りは確実に悪化し、経営の体力を奪っていきます。若者離れは、採用活動だけの問題ではなく、企業の存続に関わる大きな問題と言えるでしょう。
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若者を惹きつけるための8つの対策
若者が建設業を敬遠する理由が分かれば、打つべき対策も見えてきます。
重要なことは、若者の価値観を理解し、職場環境と情報発信を戦略的に進めることです。
この章では、若者が「この会社で働きたい」と思わせるための対策を8つご紹介します。
- 働き方改革の推進(週休2日制・残業削減)
- 給与・待遇の見直しと透明性の確保
- DX・ICT活用で「きつい」を軽減
- SNSでのポジティブな発信
- 求人サイトで自社の魅力を効果的に伝える
- キャリアパスの明確化と資格取得支援
- 職場環境の改善と安全対策の徹底
- Z世代に響く採用ブランディング
採用競争が激化する中で、選ばれる企業になるための対策を見ていきましょう。
電気工事業界の変化に対応するための採用戦略については、以下の記事をご参照ください。
1. 働き方改革の推進(週休2日制・残業削減)
働き方改革を推進し、若者が重視するプライベートの時間を確保できる環境が整備できれば、若者からの応募はおのずと増えていきます。
特に、休日数と残業時間は、若者が企業を選ぶ上で真っ先に確認する項目です。
労働時間の管理については、以下の取り組みから始めてみましょう。
■ 働き方改革推進の施策例
- 週休2日制を導入する
すぐに導入が難しい場合は、「隔週休2日制」からスタートするなど段階的に移行する - 残業時間を削減する
勤怠管理システムを導入し、従業員の労働時間を管理する - 有給休暇の取得を促進する
計画的に有休を取得できるように、社内カレンダーを作成するなど休みを取りやすい雰囲気を作る - 適正な工期を設定する
発注者と事前に協議し、無理のない工期で工事を受注する
取り組みを行うことは、従業員の満足度を高め、離職率の低下にも繋がります。働きやすい環境を求人票でアピールすれば、若者からの応募の増加にも期待できます。
2. 給与・待遇の見直しと透明性の確保
給与・待遇を見直し、情報をオープンにすることが若者を惹きつける秘訣です。
若者は、現在の給与額だけでなく、将来どれくらいの収入が見込めるのかもシビアに見ています。そのため、昇給の仕組みを分かりやすく示し、キャリアの見通しを立てやすくすることが採用活動で有利に働きます。
例えば、求人情報に「月給20万円~」と記載するだけでなく、「初年度の想定年収:320万円(各種手当含む)」や「3年目モデル年収:450万円(有資格者)」のように、具体的な年収例を示すと効果的です。
また、資格手当や役職手当の金額を明記することで、スキルアップが収入に直結することを伝えられます。社会保険の完備や安心して長く働ける給与体系を整え、魅力を求職者に分かりやすく伝えましょう。
電気工事士の年収相場や魅力的な求人原稿の作り方については、以下の記事で解説しています。
3. DX・ICT活用で「きつい」を軽減
DX(デジタルトランスフォーメーション)やICT(情報通信技術)を積極的に活用し、現場の「きつい」というイメージを払拭することも、若者を惹きつける有効な手段です。
先進的な技術を導入することで期待される効果は、以下のとおりです。
■ 建設現場に役立つ主なICT技術
| 技術 | 期待される効果 |
|---|---|
| ドローン | 危険を伴う高所の点検や広範囲の測量を、安全・短時間で完了できる |
| ICT建機 | GPSやセンサーで制御された重機により、未経験者でも高精度な掘削作業が行える |
| 施工管理アプリ | スマートフォンで図面共有や工程管理を行い、事務所に戻る手間や書類作成の負担を削減する |
| ウェアラブルカメラ | 遠隔地にいる熟練技術者が、現場の若手作業員にリアルタイムで指示を出せる |
先進技術を導入すると、身体的な負担を軽減し安全性を高めるだけでなく、業務の効率化と生産性向上にも繋がります。また、若者にとって最先端技術に触れられる職場環境は、他社との差別化を図る上でも有効です。
4. SNSや求人サイトでのポジティブな発信
SNSを活用することで、自社のポジティブな情報を積極的に発信し、若者との接点を作りやすくなります。
現代の若者は、企業の公式サイトや求人票だけではなく、InstagramやTikTokなどのSNSでも情報を収集するのが当たり前とされています。
そのため、若者を惹きつける上では、以下のようなSNSを活用した発信が重要です。
■ 採用に効果的なSNS活用法
- 若手社員のインタビュー動画を公開する
- 現場での何気ない日常や、社内イベントの様子を写真で紹介する
- 完成した建物と建設に関わった社員の笑顔を投稿する
- 仕事のやりがいを社員自身の言葉で語ってもらう
発信で大切なことは、演出された情報ではなく、ありのままの職場の雰囲気や人間関係を伝えることです。若手社員が生き生きと働いている姿を見せることで、「この会社なら楽しく働けそう」という共感や親近感を持ってもらえます。また、継続的な情報発信は求人への応募数増加にも繋がりやすくなるでしょう。
SNSでの具体的な発信方法や、各プラットフォーム(TikTok、Instagramなど)の特性を活かした採用方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
≫電気工事士のSNS採用徹底解説!メリットとデメリットから運用手順や好事例まで紹介
5. 求人サイトで自社の魅力を効果的に伝える

求人サイトは、実際に仕事を探している若者が集まりやすい場所です。
現代の若者は、ハローワークよりもインターネットの求人サイトをメインに利用する傾向が強く、スマートフォンで手軽に情報収集できる環境を好みます。
そのため、求人サイトでの情報発信の質が、応募数を大きく左右します。多くの建設会社が求人を掲載している中で、若者に選ばれるためには、仕事内容や給与だけでなく、働く環境や会社の魅力をポジティブに伝えることが重要です。
求人サイトで効果的に発信するポイントは以下の通りです。
■ 若手採用に効果的な求人サイトの活用法
- 職場の雰囲気が伝わる写真を複数掲載する(現場の様子、社員の笑顔など)
- 若手社員の声や入社後のキャリアパスを具体的に紹介する
- 福利厚生や休日制度など、働きやすさをアピールする
- 「未経験歓迎」「資格取得支援あり」など、成長できる環境を明記する
- 建設業の「きつい」イメージを払拭する、ポジティブな表現を心がける
特に建設業界に特化した求人サイトでは、建設業の専門職を探している若者が集まっているため、より効果的なアプローチが可能です。自社の強みや働く魅力を的確に伝えることで、「この会社で働きたい」と思ってもらえる確率が高まります。
電気・設備業界に特化した求人サイトであれば、累計10,000社以上が利用する「工事士.com」をご検討ください。
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6. キャリアパスの明確化と資格取得支援
キャリアパスを明確化し、資格取得を会社が全面的にサポートする体制を整えることで、若者の「将来への不安」を解消します。
多くの若者は、自分が入社後どのように成長していくかをイメージできず、長く働き続けるモチベーションが失われてしまいます。「キャリアアップできるのだろうか」という不安を払拭し、目標を持って働ける環境を提供することが定着率の向上に繋がるでしょう。
例えば、「入社1年目で2級土木施工管理技士補、3年で2級技士、5年で1級技士を目指す」など、具体的なロードマップを提示します。また、資格取得にかかる受験費用や講習会費用の全額補助、試験前の勉強時間の確保など手厚い支援制度を設けることで、社員の成長を本気で応援する企業の姿勢が伝わります。
明確なキャリアプランは、若者の成長意欲を刺激し、人員の定着率を高めます。
7. 職場環境の改善と安全対策の徹底
職場環境の改善と安全対策を徹底することで、「汚い」「危険」などのネガティブなイメージを払拭します。
若者が毎日気持ちよく働ける環境を作ることは、定着率を高める上で有効な取り組みです。
ネガティブなイメージに対する改善策には、以下のようなものがあります。
■ 職場環境の改善や安全対策の施策例
| 課題 | 改善策 |
|---|---|
| 汚い | ・現場事務所や休憩所の整理整頓を徹底する ・清潔な仮設トイレを設置する |
| 危険 | ・最新の安全基準を満たした保護具(フルハーネス型墜落制止用器具など)を全員に支給する ・定期的な安全教育やヒヤリハット活動を実施する |
| 人間関係 | ・ハラスメント防止研修を定期的に実施する ・相談窓口を設置する |
| その他 | ・女性専用の更衣室やトイレを整備する |
従業員を大切にする企業文化は、自然と社外にも伝わり、企業の評価を高めることにも繋がります。
8. Z世代に響く採用ブランディング
若者を惹きつけるためには、Z世代の価値観を理解し、彼らに響く採用ブランディングを構築することが重要です。
Z世代は、給与や安定性だけではなく、仕事を通じた社会貢献や企業の透明性を重視する傾向があります。
Z世代に響く採用ブランディングの具体例は、以下のとおりです。
■ Z世代に響く採用ブランディング例
- 社会に貢献している仕事であることをアピールする
- 性別や国籍に関わらず、誰でも活躍できる職場であることをアピールする
- 良い面だけではなく、仕事の厳しさや課題も正直に伝える
- 求人原稿はあいまいな表現ではなく、具体例を用いて作成する
自社の強みがZ世代の価値観とどのように合致するのかを考え、彼らの心に届く言葉で発信することが、応募数の増加につながります。
Z世代が求人情報のどこを見て応募をためらうのか、リアルな声を集めた調査結果や、彼らの心に響く求人原稿の書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。
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小規模企業でもできる「今すぐ始められる建設業の若者離れ解決策」
採用活動の成否は必ずしも企業の規模だけで決まるものではありません。
予算や人員が限られている小規模企業だからこそ、すぐに着手できて、効果が期待できる取り組みもあります。
ここでは、小規模企業でもできる「今すぐ始められる3つの解決策」について解説します。
- 求人原稿を見直す
- SNSで現場のリアルを発信する
- 既存社員の満足度を上げて口コミを広げる
いずれの取り組みも、多額の費用を掛けず気軽に始められるものですので、参考にしてみてください。
求人原稿を見直す
求人原稿を見直すことは、コストをかけずに応募の質を改善できる効果的な方法です。
電気・設備業界に特化した求人サイト「工事士.com」の調査によると、若手求職者の約7割が、採用ページの情報不足や見づらさから、応募をためらった経験があります。
以下のチェックリストを参考に、自社の求人内容を見直してみましょう。
■ 求人原稿の見直しポイント
| チェック項目 | 改善ポイント |
|---|---|
| 給与は具体的か | 「モデル年収:350万円(入社2年目)」のように具体例を示す |
| 休日の実態がわかるか | 「週休2日制(日曜+隔週土曜)」や「年間休日120日」など、正直に記載する |
| 職場の雰囲気が伝わるか | ・現場の様子がわかる写真を複数枚掲載する ・先輩社員のリアルな声を掲載する |
曖昧な表現を避け、具体的な数字や写真、社員の声を載せることで、「企業で働く自分」をイメージしてもらいやすくなるでしょう。
若者からの応募につながる求人原稿の書き方については、以下の記事で解説しています。
SNSで現場のリアルを発信する
SNSで現場のリアルを発信することは、費用をかけずに企業の魅力を伝え、若者との距離を縮めるために有効です。
SNSの更新は、スマートフォンがあれば今日からでも始められます。大切なのは、プロが作ったような綺麗な動画や写真ではなく、現場のありのままの姿を見せることです。
SNSでは、以下の点を意識して発信を心がけましょう。
■ SNS採用のポイント
- 日常の作業風景を投稿する
- 若手社員を主役にした内容にする
- 完成した現場の写真を載せる
- 社員同士の仲の良さが伝わる様子を発信する
若者は、企業が発信する公式情報だけでなく、現場で働く人たちの「生の声」や「本音」に関心があります。継続的に情報を発信し、企業への親近感へ繋げ、興味を持ってもらうことが重要です。
SNSでの発信を検討されている方は、投稿の始め方やTikTokやInstagramを効果的に活用する方法について、以下の記事をご覧ください。
≫電気工事士のSNS採用徹底解説!メリットとデメリットから運用手順や好事例まで紹介
既存社員の満足度を上げて口コミを広げる
既存社員の満足度を上げて口コミを広げてもらうことも、採用戦略の1つです。
社員が満足して働いていれば、ポジティブな評判は自然と外部に広がります。逆に、社員が不満を抱えていれば、どんなに良い求人広告を出しても効果は薄れてしまうでしょう。
既存社員の満足度を上げるには、以下のような取り組みが有効です。
■ 既存社員の満足度向上に効果的な取り組み
- 定期的な面談を実施し、悩みや改善してほしい点を聞き出す
- 小さな職場環境の改善(休憩時間の確保、冷暖房の改善など)から着手する
- 日々の頑張りを具体的に褒め、感謝の言葉を伝える
働きやすい職場環境が整えば、既存社員に知人や友人を推薦してもらう方法も効果的です。そこで社員紹介(リファラル採用)制度を導入すれば、採用コストを抑えながら、自社にマッチした人材を確保しやすくなるでしょう。
≫電気工事士のリファラル採用とは?メリットや導入手順から法律上の注意点まで解説!

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実際に若者採用に成功している建設企業の事例
若者離れが進む中でも、工夫と努力によって若手人材の採用と定着に成功している建設企業もあります。
ここからは、異なるアプローチで若者採用に成功している企業を3社ご紹介します。
- SNS活用でカルチャーマッチする若手を採用
- TikTokと「新3K」戦略で1年で5名の若手採用に成功
SNS活用でカルチャーマッチする若手を採用
横山建設株式会社では、長年スキルや経験を重視した採用活動を行ってきましたが、ミスマッチや短期離職に悩んでいました。そこで同社は、スキルだけで判断する採用から、会社の「魂」や価値観に共感してくれる人材を探す方針へと大きく転換しました。
■具体的な取り組み
- 採用サイトを全面的にリニューアルし、「真面目さ」や「共に成長するチーム」などの自社のカルチャーを丁寧に言語化した
- 求人情報をSNSを通じて発信した
■導入後の効果
- 取り組み開始からわずか1ヶ月で、企業理念に強く共感した若手人材の採用に成功
- 採用に至った若手求職者は、応募前に1時間近くも採用サイトを熟読していた
- 採用をきっかけに、若手を育てる先輩に「指導料」を支払う新制度が誕生した
この事例からは、給与や休日などの条件面だけではなく、会社の「想い」を誠実に伝えることが、中小企業にとって採用の決め手になることを示しています。
TikTokと「新3K」戦略で1年で5名の若手採用に成功
若年層への知名度の低さに悩んでいた有限会社長谷川興業は、従来の採用手法に限界を感じ、Web戦略を駆使した採用へと大きく方針を転換しました。
■具体的な取り組み
- TikTokをメインとして、「かっこいい働き方」をコンセプトに、若年層に親しみやすいコンテンツを発信
- 採用サイトに社員インタビューなどを掲載し、仕事のリアルな魅力を伝える
- 業界のネガティブイメージを払拭するため、新3K(かっこいい・稼げる・顔いかついけどやさしい)を提唱
■導入後の効果
- TikTok動画は累計480万回再生を突破し、街で声をかけられるほど知名度が向上
- 運用開始からわずか2ヶ月で採用目標を達成
- 1年間で5名の若手採用に成功し、翌年度はさらに5名の採用を目指すまでに成長
- 採用だけでなく、新規取引先からの問い合わせにもつながった
この事例は、SNSとWebサイトを連携させ、自社ならではのユニークな戦略を打ち出すことで若者に魅力を伝えられた一例と言えます。
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建設業のような専門職の求人募集は、業界特化型求人サイトの活用がおすすめです。
総合型求人サイトの場合は、営業職や事務職といった求人が多いため、専門性の高い職種は求職者の目に留まりにくくなってしまいます。
その一方で、業界特化型求人サイトはその業界への意欲が高いユーザーが集まっているため、採用成功に繋がりやすくなっています。
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累計10,000社以上の電気・設備企業が利用。
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掲載料は大手求人媒体の約1/3程度のため、コストを抑えながら効果的な募集が可能。
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まとめ
この記事では、「建設業の若者離れは当たり前」と言われている実態や改善策などについて解説しました。
- 建設業の若者離れは深刻で、就業者のうち29歳以下はわずか12%にとどまっている
- 「建設業の若者離れは当たり前」と言われる原因には、【3Kイメージ】【長時間労働】【給与やキャリアへの不安】など、現代の若者の価値観との間に根深いギャップにある
- 建設業の「2024年問題」を放置すると、技能継承が進まず倒産リスクが上昇する
- 建設業の若者離れを止めるためには、【働き方改革の推進】や【SNSでの情報発信】【職場環境の改善】【求人サイトで自社の魅力を効果的に伝える】などが有効
- 建設業に若者を増やすためには、意欲が高い求職者が集まる「業界特化型求人サイト」がおすすめ
若者離れという現実は、すぐに解決できる問題ではありません。しかし、成功事例が示すように、改善を積み重ねることで、若者に選ばれる企業へと変わることは十分に可能です。
まずは、自社の求人原稿が若者の心に響く内容になっているかを見直し、今働いている社員の声に耳を傾けることから始めてみてはいかがでしょうか。


