建設業キャリアアップシステム(CCUS)とは?登録方法や義務化の最新動向を解説
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)は、技能者の資格や就業履歴を業界統一のルールで管理し、適正な評価と処遇改善を目指す制度
- 技能者・事業者・元請それぞれにメリットがあり、キャリアの見える化や業務効率化、退職金の確保などに活用できる
- 登録料や管理者ID利用料などの費用が発生するが、長期的には導入メリットがコストを上回る可能性が高い
- 現時点で登録は任意だが、公共工事での活用原則化や外国人材受け入れの義務化など、実質的な必須化が進んでいる
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入は採用力強化にも直結し、求人票でのアピールや従業員の定着率向上に効果的
「建設キャリアアップシステム(CCUS)」とは、建設技能者の資格や現場での就業履歴を業界統一のルールで蓄積・管理し、技能者の適正な評価と処遇改善を目指す国の制度です。
建設業界が直面する人手不足や技能継承の課題を解決するには、技能者のキャリアを「見える化」し、将来に希望を持てる環境を整えることが重要になります。
しかし、複雑なシステムや費用対効果への懸念から、導入に踏み切れない経営者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、制度の概要からメリット・デメリット、登録手順までを詳しく解説します。
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)とは
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)のメリット・デメリット
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)の費用・料金
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録方法・申請手順
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)義務化の最新動向
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)を採用力強化に活用する方法
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)導入企業の採用成功戦略
「CCUSを導入すべきか迷っている」「導入するメリットを知りたい」とお悩みの経営者や採用担当者の方は、本記事を参考に自社への導入を検討してみてください。
建設キャリアアップシステム(CCUS)とは?基本概念と目的
建設キャリアアップシステム(CCUS)とは、技能者の資格や就業履歴を業界全体で、統一して管理する仕組みのことです。
国が主導で導入を進めている公的制度で、技能者の処遇改善や現場管理の効率化、将来の担い手確保・育成などを目的としています。
この章では、制度の定義や導入背景、目指すべきゴールについて解説します。
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)の定義と運営主体
- なぜ建設業に建設キャリアアップシステム(CCUS)が必要なのか?業界の構造的課題
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)が目指す3つのゴール
また、本制度は建設業界の働き方改革を支える「担い手3法」とも密接に関係しています。法改正の詳細や企業の対応策は、以下の記事を参考にしてください。

CCUSの定義と運営主体
建設キャリアアップシステムは、技能者の資格や現場での就業履歴を、業界統一のルールのもとで蓄積する仕組みです。通称CCUS(シーカス)と呼ばれ、技能者が持つ実力を評価するために開発されました。
CCUS(シーカス)の基本情報は、以下のとおりです。
■ 建設キャリアアップシステム(CCUS)の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 建設キャリアアップシステム |
| 英語表記 | Construction Career Up System |
| 運営主体 | 一般財団法人建設業振興基金 |
| 本運用開始 | 2019年4月 |
本システムでは、技能者が専用のICカードを現場で読み取るだけで、日々の就業実績が自動的に記録されます。蓄積されたデータは、技能者の能力証明や退職金制度の運用などへの活用が可能です。
なぜ建設業に建設キャリアアップシステム(CCUS)が必要なのか?業界の構造的課題
建設業界はこれまで、技能者の能力を客観的に評価する統一基準がありませんでした。
その結果、スキルやノウハウがあったとしても、給与や処遇の改善には繋がりにくい状況でした。
業界が抱えている構造的課題には、次のようなものがあります。
■ 建設業界が抱える労務上の課題
- 製造業と比較して賃金のピーク時期が早い
- 現場管理や指導スキルが正当に評価されない
- 会社をまたぐ就業実績が蓄積されない
国土交通省のデータによると、建設業の賃金ピークは45歳~49歳で、50歳代でピークを迎える製造業よりも5年ほど早い傾向にあります。また、技能者は複数の現場を渡り歩くのが一般的とされているため、個別の企業に実績が埋もれてしまいがちでした。したがって、若手が将来のキャリアに不安を感じて離職するのを防ぐためには、業界全体で実績を可視化する仕組みが必要とされています。
建設キャリアアップシステム(CCUS)が目指す3つのゴール
建設キャリアアップシステム(CCUS)は、個人の経験や技能を業界共通のルールで蓄積するために設計されました。
技能者が努力に応じて報われる環境を作り、建設業全体を持続可能なものにすることを目的としています。
建設キャリアアップシステム(CCUS)が目指すゴールは、以下の3つに集約されます。
■ 建設キャリアアップシステム(CCUS)が目指す3つのゴール
- 技能者のキャリアや実力を可視化する
- 能力や経験に応じた適正な処遇を実現する
- 若手が将来に希望をもてる環境を整備する
努力が正当に報われる仕組みが整えば、若手人材の入職促進や定着率向上につながります。建設キャリアアップシステム(CCUS)はデータ管理ツールに加えて、建設業を「働きがいのある魅力的な産業」へと進化させるための取り組みでもあります。
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建設キャリアアップシステム(CCUS)のメリット・デメリット【立場別に解説】
建設キャリアアップシステム(CCUS)は、建設業界に多くのメリットをもたらしますが、費用や手間などの負担も考慮する必要があります。
導入を検討する際は、立場に応じたメリットとデメリットを把握しておきましょう。
- 技能者のメリット(処遇改善・キャリア証明・退職金)
- 事業者のメリット(加点措置・業務効率化・採用力強化)
- 元請事業者のメリット(公共工事の優遇・事務作業軽減)
- デメリットと費用負担(技能者・事業者・元請)
自社にとって導入価値があるかを見極める判断材料としてお役立てください。
なお、建設キャリアアップシステム(CCUS)を含む業界全体の労働環境改善については、以下の記事で解説しています。

技能者のメリット(処遇改善・キャリア証明・退職金)
自分の実力が正当に評価されやすくなることは、技能者個人にとって大きなメリットになります。
建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録すると、日々の就業履歴や保有資格がデジタルデータとして蓄積され、ICカード1枚で客観的に技能を証明できます。
技能者の主なメリットは、以下のとおりです。
■技能者にとって建設キャリアアップシステム(CCUS)のメリット
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| 適正な処遇改善 | ・4段階のレベル評価により実力を正当に評価される ・レベルが高いほど(特にゴールド)賃金が高い傾向にある ・技能の可視化により給与交渉がしやすい |
| キャリアの証明 | ・ICカード1枚で過去の現場履歴や保有資格を証明できる ・転職や独立の際、口頭説明なしで実績を示せる ・カードの色を見れば、技能レベルが分かる |
| 退職金の確保 | ・建退共制度と連携し、日々の就業実績を自動記録する ・証紙の貼り忘れがなくなる ・将来受け取る退職金の漏れをなくす |
建設キャリアアップシステム(CCUS)が導入されることにより、これまで自己申告に頼っていた経歴の説明が、カード1枚で完了します。
また、現場でのカードタッチにより退職金制度(建退共)の掛金日数が自動計算されるため、積み立て漏れのリスクが大幅に減少します。
事業者のメリット(加点措置・業務効率化・採用力強化)
協力会社として工事を担う中小建設事業者にとっても、CCUS導入は経営上のメリットがあります。特に公共工事の入札を目指す企業は、経営事項審査(経審)での加点措置は無視できない要素です。
事業者の主なメリットは、以下のとおりです。
■事業者にとって建設キャリアアップシステム(CCUS)のメリット
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| 経営事項審査の加点 | ・公共工事や民間工事での導入実績が加点対象になる ・経審の評点が上がり、公共工事の受注機会が拡大する ・企業の信頼性向上につながる |
| 業務の効率化 | ・ICカードによる入退場記録で勤怠管理を自動化できる ・施工体制台帳や作業員名簿の作成を省力化できる ・書類作成の手間が減り、ペーパーレス化が進む |
| 採用力の強化 | ・「将来が見える会社」として求人票でアピールできる ・キャリアアップ体制が整い、若手人材が集まりやすくなる ・技能者の資格や経験を事前に確認できるため、採用のミスマッチが減る |
また、特定技能外国人を受け入れる際にはCCUS登録が要件とされているため、外国人材の活用を視野に入れている企業は導入が必須です。事務作業の負担を減らしつつ、会社の信頼性を高められる点がCCUSのメリットといえるでしょう。
元請事業者のメリット(公共工事の優遇・事務作業軽減)
元請事業者にとっても、CCUSは現場管理の質を高める有効なツールと言えます。国や自治体の公共工事では、CCUS活用が入札時の加点対象や工事成績評定の評価項目になるケースが増えています。
元請事業者の主なメリットは、以下のとおりです。
■元請事業者にとって建設キャリアアップシステム(CCUS)のメリット
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| 公共工事での優遇 | ・国直轄や自治体の工事で入札時の加点対象になる ・一部の工事ではCCUS利用が要件化されている ・工事成績評定での評価向上が見込める |
| 現場管理の効率化 | ・複数の現場の稼働状況や技能者情報を一元管理できる ・安全書類(グリーンファイル)作成の手間を減らす |
| 福利厚生の充実 | ・カードタッチにより電子マネーポイントを付与できる ・無料自販機の設置など福利厚生で差別化できる |
施工体制台帳や作業員名簿の作成もデジタル化され、現場監督の事務負担を大幅に削減します。その結果、安全管理レベルを向上させつつ、発注者からの信頼獲得にもつながるでしょう。
デメリットと費用負担(技能者・事業者・元請)
建設キャリアアップシステム(CCUS)は建設業界にメリットをもたらす一方で、導入には費用と手間がかかります。特に初期登録時の書類準備やシステム操作が、建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入の足かせとなっているのが現状です。
立場ごとの主なデメリットと費用負担は、以下のとおりです。
■ 建設キャリアアップシステム(CCUS)のデメリット
| 立場 | デメリット | 負担費用 |
|---|---|---|
| 技能者 | ・登録申請の手間 ・情報更新の必要性 | ・登録料の負担 |
| 事業者 | ・5年ごとの更新 ・管理者IDの管理 | ・事業者登録料 ・管理者ID利用料 ・大企業ほど費用負担が大きい |
| 元請事業者 | ・カードリーダー設置 ・現場利用料の発生 | ・カードリーダー導入費 ・現場利用料 |
ある程度の費用負担は必要になりますが、経審加点や業務効率化によるコスト削減効果を考慮すれば、長期的にはプラスになる可能性が高いです。
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建設キャリアアップシステム(CCUS)の費用・料金を徹底解説
建設キャリアアップシステム(CCUS)を導入するには、費用や料金を把握しておく必要があります。
技能者、事業者、元請会社それぞれで負担する項目や金額が異なり、初期費用だけでなくランニングコストも重要です。
この章では、登録から運用までにかかる金額を項目ごとに解説します。
- 技能者登録料の詳細
- 事業者登録料(資本金別料金表)
- 管理者ID利用料と現場利用料
- 一人親方の費用負担
自社の規模や運用形態にあわせて、予算計画にお役立てください。
技能者登録料の詳細
技能者がシステムを利用するには、最初に登録料を支払います。
なお、カード発行から9年経過後の最初の誕生日までが有効期間です。ただし、申請時に60歳以上の方は、14年経過後の誕生日まで有効となります。
申請方法や情報の登録範囲によって料金設定が以下のように異なります。
■ 技能者登録料の詳細
| 申請タイプ | 料金(税込) |
|---|---|
| 簡略型 | 2,500円 |
| 詳細型 | 4,900円 |
簡略型は本人情報のみの登録ですが、詳細型を選択すれば保有資格や健康診断の履歴まで蓄積できます。能力評価(レベル判定)を受けてキャリアアップを目指す場合は、詳細型での登録が必須条件です。
簡略型で登録後、詳細型へ変更する場合は差額の2,400円が別途必要になります。将来的にレベル判定を受ける予定がある方は、最初から詳細型での登録がおすすめです。
事業者登録料(資本金別料金表)
事業者がシステムを利用するための登録料は、資本金の額に基づいて設定されています。
有効期限は5年間で、更新のたびに費用が発生します。
資本金別の料金体系は、以下の表をご確認ください。
■ 事業者登録料の詳細
| 資本金 | 登録料(税込) |
|---|---|
| 一人親方 | 0円 |
| 500万円未満※個人事業主を含む | 6,000円 |
| 500万円〜1,000万円未満 | 12,000円 |
| 1,000万円〜2,000万円未満 | 24,000円 |
| 2,000万円〜5,000万円未満 | 48,000円 |
| 5,000万円〜1億円未満 | 60,000円 |
| 1億円~3億円未満 | 120,000円 |
| 3億円~10億円未満 | 240,000円 |
| 10億円~50億円未満 | 480,000円 |
| 50億円~100億円未満 | 600,000円 |
| 100億円~500億円未満 | 1,200,000円 |
| 500億円以上 | 2,400,000円 |
資本金が大きな企業ほど負担額が増える仕組みです。したがって、個人事業主や資本金500万円未満の企業は、もっとも低い料金6,000円の区分が適用されます。
なお、有効期限は登録完了日から5年後の登録月末までとなります。更新時期を忘れないように、システムログイン画面で有効期限を定期的に確認しましょう。
管理者ID利用料と現場利用料
事業者は、登録料とは別にシステム利用料(管理者ID利用料/現場利用料)がかかります。
それぞれの金額や支払いタイミングは、以下のとおりです。
■ システム利用料の詳細
| 費用の種類 | 金額(税込) |
|---|---|
| 管理者ID利用料 | 11,400円(1IDあたり) ※一人親方は2,400円※現場管理者IDは無料 |
| 現場利用料 | 10円(就業履歴1件あたり) |
管理者ID利用料は、システムにログインして情報を管理するために毎年支払う固定費です。
一方、現場利用料は元請事業者(現場を登録する事業者)が負担する変動費です。月末締めで、管理者ID利用料とまとめて翌月初旬に請求されます。
大規模な工事や工期が長い現場ほどコストが増加するため、あらかじめ試算しておきましょう。
一人親方の費用負担
一人親方がシステムを利用する場合、「技能者」としての登録と「事業者」としての登録の両方が必要です。ただし、小規模事業者の負担を軽減するため、通常よりも安価な料金設定が適用されます。
一人親方の費用内訳は、以下のとおりです。
■ 一人親方の費用負担
| 費用の種類 | 金額(税込) |
|---|---|
| 事業者登録料 | 0円 |
| 技能者登録料 | 2,500円または4,900円 |
| 管理者ID利用料 | 2,400円 |
一人親方の場合、事業者登録料は免除されますが、管理者ID利用料は毎年発生します。継続的なランニングコストとして認識しておきましょう。
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建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録方法・申請手順
技能者、事業者の登録申請の方法は、インターネット申請と認定登録機関での窓口申請の2種類があります。
インターネット申請は24時間いつでも手続きでき、技能者の登録においては簡略型・詳細型の両方に対応しています。一方、認定登録機関での窓口申請は、対面でサポートを受けられますが、技能者の登録においては詳細型のみの受付となります。
この章では、建設キャリアアップシステムの登録方法・申請手順について解説します。
- 技能者の登録手順(簡略型・詳細型の違い)
- 事業者の登録手順(必要書類と申請方法)
- ICカードの発行と現場での使い方
複雑に見える申請も、手順を把握しておけばスムーズに進められるでしょう。
技能者の登録手順(簡略型・詳細型の違い)
技能者の登録には、登録項目の範囲によって「簡略型」と「詳細型」の2種類があります。
「簡略型」は、氏名や住所などの本人情報と社会保険や建退共制度の加入状況のみを登録する方法です。入力項目が少なく、登録料も安く抑えられます。
一方、「詳細型」は簡略型の内容に加え、保有資格や研修受講履歴、健康診断の受診履歴なども登録します。
両者の大きな違いは、能力評価(レベル判定)ができるかどうかです。
詳細型で登録しないと、ゴールドカードなどのレベルアップ判定を受けられません。自身のスキルを証明し、処遇改善に繋げたい場合は、最初から詳細型で申請するのが無難でしょう。
技能者の登録手順は、以下のとおりです。
■ 技能者の登録手順
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1.事前準備 | ・本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど) ・顔写真(無帽・無背景) ・社会保険加入証明書類 ・保有資格の証明書(詳細型の場合) |
| 2.申請方法の選択 | ・インターネット申請(簡略型・詳細型) ・認定登録機関での申請(詳細型のみ) |
| 3.情報入力 | ・氏名、住所、職種などの基本情報を入力 ・詳細型の場合は、保有資格や表彰履歴なども登録 |
| 4.支払い | ・クレジットカード、コンビニ決済など (簡略型:2,500円、詳細型:4,900円) |
| 5.カード発行 | ・審査完了後、登録した住所にICカードが郵送で届く ・審査~受領まで1~3ヶ月程度かかる場合がある |
※参考:建設キャリアアップシステム 「技能者情報登録申請書」の手引(一般財団法人建設業振興基金)
手順通りに進めれば、複雑な手順はありません。手元に資格証などの必要書類を揃えてから始めるとスムーズに登録できるでしょう。
事業者の登録手順(必要書類と申請方法)
事業者がシステムを利用するには、最初に事業者登録を行い、事業者IDと管理者IDを取得する必要があります。
建設業許可の有無によって必要書類が異なるため、事前の確認が重要です。
事業者の登録手順は、以下のとおりです。
■ 事業者の登録手順
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1.事前準備 | <許可業者の場合> ・建設業許可証 <許可がない場合> ・事業税の確定申告書 ・資本金確認証明書類 ・加入社会保険等証明書類 (健康保険加入証明書類、年金保険加入証明書類、建設業退職金共済制度加入証明書類、中小企業退職金共済制度加入証明書、雇用保険加入証明書類、労災保険特別加入証明書類) |
| 2.申請方法の選択 | ・インターネット申請(推奨) ・認定登録機関での申請(窓口)・郵送申請 |
| 3.情報入力 | ・商号、所在地、資本金、代表者名などの入力 ・許可業者は許可番号を入力して情報を連携 |
| 4.支払い | ・資本金に応じた登録料 |
| 5.事業者ID発行 | ・審査完了後、登録したメールアドレスにIDが届く ・審査~受領まで1~2ヶ月程度かかる場合がある |
※参考:建設キャリアアップシステム 「事業者情報登録申請書」の手引(一般財団法人建設業振興基金)
事業者登録は技能者登録と比べて確認項目が多く、特に社会保険関係の証明書類の有効期限には注意が必要です。手元に必要書類を揃えてから申請を開始すればスムーズに進められますが、審査期間を考慮して余裕を持って申請しましょう。
ICカードの発行と現場での使い方
技能者情報の登録が完了すると、顔写真入りのICカード(建設キャリアアップカード)が発行されます。
建設キャリアアップカードは技能レベルに応じて4色(白・青・銀・金)に分かれています。
現場での使い方は、非常にシンプルです。
■ ICカード(建設キャリアアップカード)の現場での使い方
- 現場入場時、設置されたカードリーダーにICカードをタッチする
- 「ピッ」と音が鳴れば、その日の就業履歴が自動的に記録される
- 退場時も同様にタッチする場合がある(現場の運用ルールによる)

※出典:一般財団法人建設業振興基金
カードを忘れると履歴が記録されず、建退共の掛金も付かない可能性があります。現場に行く際は必ずカードを携帯しましょう。
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建設キャリアアップシステム(CCUS)の義務化はいつから?
建設キャリアアップシステム(CCUS)は、2025年現在において法律による強制加入はありませんが、実質的な義務化は進行中です。
この章では、制度の最新動向や外国人技能実習生に関するルール、今後のスケジュールについて解説します。
- 現時点では任意だが普及が進んでいる
- 外国人採用は義務化済み
- 今後の義務化スケジュールと対応期限
現時点では任意だが普及が進んでいる
建設キャリアアップシステム(CCUS)は、原則義務化となっていますが、現時点で登録自体は任意となっています。
しかし、2023年度から公共工事において建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用が原則化されており、国や自治体、大手ゼネコンが主導して普及を推進しています。
特に公共工事においては、建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用を入札要件や加点対象とするケースが増加しており、未加入企業は受注競争で不利になることがあります。
2025年10月末時点の建設キャリアアップシステム利用状況は、以下のとおりです。
■ 建設キャリアアップシステム(CCUS)の利用状況

※出典:建設キャリアアップシステムの利用状況(2025年10月末)(国土交通省)
技能者・事業者ともに登録数が年々増加しており、建設業界においては常識になりつつあります。経営リスクを回避するためにも、導入の検討が必要と言えるでしょう。
外国人採用は義務化済み
2020年1月以降、外国人技能実習生や特定技能外国人を受け入れる場合は、事業者と実習生本人のCCUS登録が義務化されています。
未登録の場合、改善指導等の対象となる恐れがあるためご注意ください。
今後、外国人材の活用を検討している企業は、CCUS登録が必須なことを覚えておきましょう。
なお、外国籍の技能者を登録する際には、本人確認書類として「特別永住者証明書」「在留カード」「パスポート+住民票」のいずれかが必要となります。
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今後の義務化スケジュールと対応期限
国土交通省は「建設キャリアアップシステム(CCUS)利用拡大に向けた3か年計画」を策定し、普及を加速させています。
2026年度に向けた義務化スケジュールは、以下のとおりです。
■ 建設キャリアアップシステム(CCUS)利用拡大に向けたロードマップ
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現段階で全事業者への法的義務化の時期は明言されていませんが、将来的には建設業許可の要件や更新条件に組み込まれる可能性も議論されています。
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建設キャリアアップシステム(CCUS)を採用力強化に活用する方法
建設キャリアアップシステム(CCUS)は、業務管理ツールとしての活用だけではなく、若手採用を成功にさせることにも役立ちます。
この章では、CCUSを採用活動に活かし、求職者の心を掴む戦略を解説します。
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)が若手採用に効果的な3つの理由
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)を活かした求人票の書き方
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)で従業員の定着率を高める方法
制度を最大限に活用し、求職者に選ばれる企業を目指しましょう。
また、建設業における採用手法の全体像や、応募が来ない原因については以下の記事を参考にしてください。
建設キャリアアップシステム(CCUS)が若手採用に効果的な3つの理由
若手人材が建設業を敬遠する理由の一つに、「将来のキャリアパスが見えない」という不安があります。
実際に、建設業の新卒3年以内離職率は大卒約30%、高卒約40%〜50%と、製造業(大卒約19%、高卒約27%)と比較して顕著に高い水準にあります。
■ 新卒3年以内離職率 建設業・製造業比較

若手採用に建設キャリアアップシステム(CCUS)が効果的な理由は、以下のとおりです。
■ 若手採用に建設キャリアアップシステム(CCUS)が効果的な理由
- 若手が求める「将来の見通し」を示してくれる
- 20代の離職理由の1つが「キャリアパスが見えない」
- レベル制度で「5年後、10年後の自分」がイメージできる
- 他社との差別化ポイントになる
- 求職者は「福利厚生が充実した会社」を選ぶ
- キャリアアップ体制の整備は強力なアピールポイントになる
- 定着率が向上する
- 「頑張れば評価される」仕組みがあると、モチベーションを維持できる
- 採用した人材が辞めにくくなる
求職者は「給与が高い会社」だけではなく、「自分が成長できる会社」「将来性のある会社」を選びます。したがって、建設キャリアアップシステム(CCUS)導入企業であることは、他社との差別化要因になるでしょう。
建設キャリアアップシステム(CCUS)を活かした求人票の書き方
求人票で建設キャリアアップシステム(CCUS)についてアピールする場合は、抽象的な表現を避け、具体的なメリットを記載することが重要です。
建設キャリアアップシステム(CCUS)についての記載の有無による、求人票の違いを比較してみましょう。
■建設キャリアアップシステム(CCUS)なしの求人票例
- 経験を活かして働けます
- 資格取得支援あり
建設キャリアアップシステム(CCUS)の記載がない場合、アピールの仕方が抽象的で、他社と差別化することはできません。
■建設キャリアアップシステム(CCUS)導入済みの求人票例
- CCUS導入済み!あなたの技能と経験が業界統一基準で正当に評価されます
- CCUSのレベル制度に基づき、ゴールドカード取得者には月〇万円の手当を支給
- 経営事項審査で高評価を獲得
- 公共工事の受注が安定しており、長期的に活躍できます
建設キャリアアップシステム(CCUS)が導入されていると、求人票の内容が具体的で、求職者に「この会社は社内環境が整っている」とアピールできます。
また、制度のロゴマークを掲載し「国が推進する仕組み」であると権威性をアピールするのも良いでしょう。また、レベルごとの手当額を明示すれば、給与体系の透明性が高まります。
建設キャリアアップシステム(CCUS)で従業員の定着率を高める方法
せっかく採用した人材が定着しなければ、企業の成長は望めません。
建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入は、従業員がモチベーションを保ちながら長く働ける環境づくりに貢献します。
定着率が向上する主な理由は、以下の3点です。
■ 建設キャリアアップシステムが従業員の定着率向上につながる理由
| 定着率向上の理由 | 効果 |
|---|---|
| 評価の見える化 | ・カードの色が変わることで、自身の成長を実感できる ・「頑張っても評価されない」という不満を解消できる |
| 公正な処遇 | ・客観的なデータに基づいて給与や手当が決まる ・評価基準が明確になり、処遇への納得感が高まる |
| 長期的なキャリア設計 | ・「働き続ければこうなれる」という将来像が明確になる ・目標ができることでモチベーションが維持され、離職を防ぐ |
明確な目標と正当な評価があれば、日々の業務に目的意識が生まれ、会社と従業員の信頼関係を深めるきっかけになるでしょう。
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ここまで紹介した建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用法を実践すれば、採用力の強化につながります。
しかし、「そもそも求人を出しても応募が集まらない」という課題を抱えている企業も多いのではないでしょうか。特に電気工事士は専門性が高く、採用難易度の高い職種です。
建設キャリアアップシステム(CCUS)を導入して社内体制を整えても、求職者の目に届かなければ意味がありません。そこでおすすめなのが、電気設備業界に特化した求人サイト「工事士.com」です。

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さらに掲載期間は大手求人媒体の約3倍のため、コストパフォーマンスも高い。 - 求人作成や管理も楽
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まとめ
この記事では、建設キャリアアップシステム(CCUS)の概要やメリット・デメリット、登録手順、義務化の動向、採用力強化への活用法について解説しました。
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)は、技能者の資格や就業履歴を業界統一のルールで管理し、適正な評価と処遇改善を目指す制度
- 技能者・事業者・元請それぞれにメリットがあり、キャリアの見える化や業務効率化、退職金の確保などに活用できる
- 登録料や管理者ID利用料などの費用が発生するが、長期的には導入メリットがコストを上回る可能性が高い
- 現時点で登録は任意だが、公共工事での活用原則化や外国人材受け入れの義務化など、実質的な必須化が進んでいる
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入は採用力強化にも直結し、求人票でのアピールや従業員の定着率向上に効果的
建設キャリアアップシステム(CCUS)への対応は、法令遵守や元請からの要請対応だけではなく、「人を大切にする企業」であることを示し、優秀な人材を確保・定着させるための重要な経営戦略です。
登録するだけで終わらせず、求人票でのアピールや評価制度との連動など、採用力強化に積極的に活用していきましょう。


