「若手からの応募がなかなか増えない」
そんなお悩みはありませんか?
今回、工事士.comでは、若手求職者における転職活動の実態を探るべく、現役大学3年生から社会人1年目までのZ世代(全53名)を対象に、独自アンケートを実施しました。
すると、7割もの若者が「応募をためらった経験がある」と回答。
本記事では、その背景にある“ためらいの理由”を解説し、企業が見直すべきポイントや、今日から実践できる改善策をご紹介します。
求人情報を見て応募をためらった若手求職者は約7割
今回の調査で、特に印象的な結果はこちらです。
「企業の採用ページ(公式サイトや求人サイト)を見て、応募をためらった経験はありますか?」という質問に対し、実に71.2%、約4人に3人が「はい」と回答しました。

せっかく興味を持って採用ページを訪れても、その大半が何らかの理由で応募を断念している。こうした“あと一歩”の壁こそが、若手応募者の不足を招いている要因のひとつと考えられます。
若者が応募をためらってしまう2つの理由
応募をためらってしまう人がこれだけいるのはなぜでしょうか。
アンケートの回答を分析すると、その理由は大きく2つに分けられます。
- 情報が不足しているから
- 採用ページが見づらいから
1.情報量が不足しているから
最も多かったのが、「知りたい情報が載っていない」という声です。
【若手求職者のホンネ①】

給与や休日といった基本的な条件はもちろん、具体的な仕事内容や、
入社後のキャリアパスが見えないと、自分がそこで働くイメージが
湧きません。
綺麗な言葉や情報だけでなく、「日々の仕事の中身」や、「そこで成長できるかという将来性」といった、より解像度の高い情報がないと、応募への一歩を踏み出せないのです。
2.採用ページが見づらいから
次に多かったのが、求人情報の「分かりにくさ」です。
アンケートでは、実に半数以上の若手求職者が企業の採用ページを「分かりにくい」「見づらい」と感じた経験があると回答しました。


【若手求職者のホンネ②】



字が沢山書かれてて写真などが少なかったりすると、どこにどんな情報があるのかパッと見分かりづらくて見るのをやめてしまうことがあります。
このような「分かりにくい」「見づらい」状態では、たとえ有益な情報が掲載されていても、読んでもらうことすらできません。
情報の見つけやすさ、デザインの見やすさが、応募を判断する上で最初の重要な要素となっているのです。
若手求職者の仕事探しの軸は?
では、Z世代の若手求職者は仕事探しにおいて、どのようなことを重視しているのでしょうか。
今回実施した「就活に関するアンケート」の結果から解説していきます。
若手求職者の関心は「待遇+職場のリアル」
「就職活動においてどのような情報をチェックしますか」という質問に対して、最も多かった回答は「給与や福利厚生」
(46名)でした。
次いで、「企業の社風や働きやすさ」(34名)、「仕事内容・一日の業務スケジュール」(31名)、「企業の成長性や安定性」(27名)と続きます。
また、「オフィスの雰囲気」(23名)や「社員のリアルな声(社員インタビューなど)」(23名)といった、“働く人”や“職場の空気感”に関する項目も一定数の関心を集めています。


給与や待遇はもちろん企業選びにおいて重視されますが、それだけでは若手の心はつかめません。
特に「一日の業務スケジュール」や「社員インタビュー」といった自分が働く姿を具体的にイメージできる情報が、応募の後押しに繋がっていると考えられます。
若手求職者の情報収集源は「SNS」も当たり前に
「就職活動に関する情報は主にどの媒体で収集していますか」という質問では、求人サイト(47名)や企業の公式サイト(30名)に次ぎ、SNS(23名)が情報収集のツールとして挙げられており、情報収集の場が多様化していることが分かります。


公式サイトだけでは分からない社員の素顔や社内の雰囲気を、SNSの何気ない投稿から感じ取ろうとしているのです。企業が思っている以上に、SNSでの情報発信は彼らにとって重要な判断材料となっています。
応募を増やす解決策3選
ここまでの分析から、Z世代の若手求職者は「会社のリアル」を重視していることが分かりました。では、どうすれば彼らに“応募したい”と思ってもらえるのか?
ここでは、応募数を増やすために企業がすぐに取り組める3つの具体策をご紹介します。
- リアルな情報を発信し、ギャップをなくす
- 情報発信媒体としてSNSを活用する
- 応募を促す「見やすい」求人情報を意識する
1.リアルな情報を発信し、ギャップをなくす
まずは、「リアルな情報」を発信することから始めましょう。
例えば、若手社員に協力してもらい、出社から退社までの一日の流れを写真付きのブログ記事にしたり、スマホで撮影した短い動画で紹介したりします。
「現場への移動風景」「お昼休憩の様子」「退勤間際の事務作業」など、飾らない日常こそが、若手求職者の知りたい「リアル」です。
社員の人柄が伝わる飾らない日常風景こそが、他社との大きな差別化に繋がります。
2.情報発信媒体としてSNSを活用する
次に、SNSを情報発信の場として活用しましょう。
重要なのは、綺麗な宣伝ではなく「人柄」を伝えることです。
社長が自らの言葉で仕事への想いを語ったり、社員が仕事のやりがいを話したりする。そうした「顔の見える」発信が、安心感と信頼感に繋がります。
まずは社内限定の共有から始めるなど、小さな一歩からでも大丈夫です。会社の公式アカウントとして、ポジティブな日常を発信していきましょう。
3.「見やすい」求人情報を意識する
最後に、基本となる求人情報そのものを見直しましょう。
専門用語を避け、誰が読んでも理解できる平易な言葉で仕事内容を説明します。
また、「給与:応相談」といった曖昧な表現は不安を与える可能性があります。具体的な金額やモデル年収を「正直に」提示することが、かえって信頼に繋がります。
情報が整理され、誠実さが伝わる求人情報は、それ自体が強力なアピールとなります。
『求人情報ページ改善チェックリスト』
自社の求人情報(求人・採用ページなど)が「見づらい」状態になっていないか、以下の項目で確認してみましょう。
▼伝えるべき「情報の中身」は足りている?
- 給与、休日、選考フローといった必須情報が具体的に記載されているか?
- 「現在、新卒募集中です」など、募集状況が一目で分かるようになっているか?
- 「一日の業務スケジュール」例などを載せ、実際の働き方がイメージできるようになっているか?
▼情報の「見せ方」は分かりやすい?
- 文字ばかりのページになっていないか?
- 写真を効果的に使えているか?
- 伝えたい情報が、太字や箇条書きで分かりやすく整理されているか?
Q&A
ここまでの解決策を読んでも、まだ不安や疑問は残るかもしれません。
さらに具体的なご質問にお答えします。
SNSは炎上が怖い。何を投稿すればいい?
アンケートでも「会社の何気ない日常が知りたい」という声が多数でした。
まずは「新しい機材を導入しました」「今日の現場の差し入れです」といった、社内のポジティブなニュースから発信してみてはいかがでしょうか。
中小企業では、大手企業に勝てないのでは?
条件面だけが全てではありません。今回のアンケートでは「社長の考え」や「社員の人柄」を知りたいという声が多くありました。
大手にはない「経営層との距離の近さ」や「若いうちから裁量権を持って働ける環境」は、中小企業ならではの大きな強みです。その魅力を伝えきることが重要です。
結局、どんな情報が一番響く?
アンケート結果から見えてきたのは、若手求職者が特に重視しているのは「入社後の働き方を具体的にイメージできる情報」と「その会社で働く“人”の魅力が伝わる情報」だということです。
回答者の多くが「一日の業務スケジュール」や「社員のリアルな声(インタビューなど)」をチェックしており、これは条件面だけでなく、自分がその会社で働く姿を想像できるかどうかを大切にしている表れと言えます。
また、良い面だけでなく、例えば「この仕事の厳しさ」や「乗り越えるべき課題」なども含めて誠実に伝えることが、最終的に若手求職者の心を動かし、応募の一歩を後押しすることに繋がります。
まとめ
今回のZ世代の調査から、若手の採用を成功させるために重要なポイントが明らかになりました。
- 多くの若手が、「情報不足」や「情報の見づらさ」から応募をためらっているということ。
- 彼らが求めている情報は、「リアルな働き方」と「人の魅力」であること。
- その魅力を伝えるためには、SNSの活用や、求人情報の「分かりやすさ」「正直さ」が重要であること。
大切なのは、一方的に魅力をアピールするのではなく、彼らが求める情報を、彼らが見ている場所で、誠実に届けることです。今回のアンケートから分かったポイントが、その手助けとなれば幸いです。
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